神戸の株式会社設立|費用・流れ・相談先を司法書士が解説

神戸で株式会社の設立を考えているものの、「何から決めればいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」「誰に相談すればいいのか」が分からず、手が止まっていませんか。

株式会社の設立には、定款の作成や認証、資本金の払込み、登記申請など、決められた手順があります。

このページでは、株式会社設立でまず決めること、手続きの流れ、必要書類、費用の目安、そして司法書士・行政書士・税理士のどこに相談すべきかを、神戸で登記実務を扱う司法書士が分かりやすく整理しました。

相談だけを先に済ませたい方は、お電話(078-262-1691)またはお問い合わせフォームからご連絡いただけます。

株式会社設立でまず決めること

株式会社を設立する際は、定款を作成する前に、会社の骨格となる項目をあらかじめ決めておく必要があります。商号、本店所在地、事業目的、資本金、発起人・株主、役員、決算期の7項目です。これらは登記申請書や定款に記載する内容であり、後から変更するには追加の登記費用がかかるため、最初にしっかり検討しておくことが大切です。

決める項目内容
商号会社の名前。同一住所に同じ商号の会社がなければ基本的に自由に決められますが、既存の有名企業と誤認されやすい商号や、使用できない文字には注意が必要です。
本店所在地会社の本店の住所。市区町村までを定款に記載すれば足りますが、登記申請書には番地までの正確な住所が必要です。
事業目的会社が行う事業の内容。将来行う予定の事業も含めて記載しておくと、後から目的変更登記をする手間を省けます。建設業や宅建業、古物商など許認可が必要な事業は、事業目的の書き方によって許可が下りない場合があるため特に注意が必要です。
資本金会社設立時に出資する金額。1円から設立できますが、金融機関からの信用や登録免許税の金額に影響するため、事業計画に応じて検討します。
発起人・株主出資をして株式会社の株主となる人。1人でも複数人でも設立できます。
役員取締役など会社の機関を構成する人。株式会社は取締役1名のみでも設立できます。
決算期事業年度の末日。会社法上の定款の絶対的記載事項(必ず記載しなければならない事項)には含まれず、任意的記載事項ですが、実務上はほとんどの会社が定款に記載します。設立日から決算期までの期間が短すぎると、設立後すぐに決算・申告の対応が必要になるため、設立時期とあわせて検討します。

事業目的は、建設業、宅建業(不動産業)、古物商などの許認可が必要な事業を予定している場合、記載内容によって許可申請の可否に関わることがあります。許認可を見据えた会社設立を検討している方は、事業目的を決める段階で一度ご相談いただくことをおすすめします。

株式会社設立の流れ

株式会社の設立は、相談から登記完了まで、通常2〜4週間程度で進みます。急ぎの場合や、発起人・役員が複数いる場合、外国人・外国会社が関わる場合は、書類のやり取りに時間がかかり、より長くなることがあります。

1
相談

会社の事業内容、資本金、発起人・株主、役員構成などの希望をお伺いします。許認可が必要な事業を予定している場合は、この段階で事業目的の記載内容もあわせて確認します。

2
基本事項の決定

商号、本店所在地、事業目的、資本金、発起人・株主、役員、決算期など、会社の基本事項を確定します。

3
定款の作成

決定した基本事項をもとに、定款の案を作成します。定款には、目的・商号・本店の所在地・出資される財産の価額(またはその最低額)・発起人の氏名または名称及び住所という、必ず記載しなければならない事項(絶対的記載事項)があります。

4
定款の認証

作成した定款に電子署名をして、公証役場で認証を受けます。電子定款で作成することで、紙の定款にかかる収入印紙4万円が不要になります。

5
出資の払込み

発起人の個人口座に、資本金として出資する金額を払い込みます。

6
必要書類の作成

設立登記の申請に必要な書類(就任承諾書、印鑑届書、払込証明書など)を作成します。

7
設立登記の申請

管轄の法務局に設立登記を申請します。原則として、この登記申請の日が会社の設立日になります。なお、土日祝日など法務局の休日であっても、申請書に「行政機関の休日を設立の日とすることを求める旨」を記載して指定すれば、その休日を会社成立日にできます。大安の日や創業者の誕生日など、希望の日付にこだわりたい場合にも対応可能です。申請から登記完了までは、数日から1週間程度が目安です。

8
登記完了後の証明書取得

登記が完了したら、法人の登記事項証明書や印鑑証明書を取得します。銀行口座の開設や各種届出に必要になります。

9
設立後の手続き

税務署や年金事務所への届出など、設立後にも対応が必要な手続きがあります。詳しくは後述の「株式会社設立後に必要な手続き」をご覧ください。

株式会社設立に必要な書類

株式会社の設立登記には、いくつかの書類をあらかじめ準備する必要があります。基本的な書類は以下のとおりです。

定款

公証役場で認証を受けたもの(電子定款が一般的です)

発起人決定書

本店所在地の詳細住所や、発行する株式数などを発起人が決定したことを証する書類

就任承諾書

取締役など役員に就任することを承諾したことを証する書類

払込証明書

資本金の払込みがあったことを証する書類。通帳のコピー等を添付します

印鑑証明書

発起人・取締役の印鑑証明書(原本)

本人確認書類

発起人・取締役の本人確認資料

印鑑届書

会社の実印を法務局に届け出るための書類

これらの書類は、当事務所で案を作成し、押印・署名いただく形で進めます。書類に不備があると、法務局から補正の指示を受け、登記完了までの期間が延びてしまうことがあります。

発起人や役員に海外在住者・外国籍の方が含まれる場合や、外国会社が発起人になる場合は、印鑑証明書に代わる在外公館での証明や外国公証人の証明など、通常とは異なる書類が必要になることがあります。詳しくは個別にご相談ください。

株式会社設立の費用と司法書士報酬

株式会社の設立には、法律で決められた「実費(法定費用)」と、司法書士へ支払う「報酬」がかかります。実費だけで最低18万円程度、司法書士報酬を含めた総額の目安は31万円台からとなります(資本金額や設立内容により変動します)。以下で内訳を説明します。

費用の内訳金額の目安備考
登録免許税150,000円〜資本金額×0.7%。計算額が15万円未満の場合は最低額の15万円
定款認証手数料30,000円〜50,000円資本金額100万円未満は3万円、100万円以上300万円未満は4万円、300万円以上は5万円
定款の印紙代0円電子定款のため、紙の定款にかかる収入印紙4万円は不要
実費合計180,000円〜200,000円程度資本金額により変動
司法書士報酬(税込)132,000円〜発起人・役員の人数、現物出資の有無等により変動
総額目安310,000円〜340,000円程度実費+司法書士報酬の合計

登録免許税は「資本金額×0.7%」で計算し、この金額が15万円に満たない場合は、最低額である15万円になります。資本金額が2,000万円台前半までの多くの小規模な会社では、登録免許税は最低額の15万円となるのが一般的です。

発起人が複数いる場合や、取締役会を設置する場合、金銭以外の財産で出資する現物出資・財産引受がある場合は、司法書士報酬が変動することがあります。正確な金額は個別にお見積りいたします。

株式会社と合同会社、どちらを選ぶ?

会社設立を検討する際、株式会社と合同会社のどちらにするか迷う方もいます。両者とも法人格を持つ会社ですが、設立費用と機関設計に違いがあります。

項目株式会社合同会社
設立実費の目安約18万円〜20万円約6万円〜(登録免許税最低6万円)
定款認証必要(3万円〜5万円)不要
対外的な信用・取引認知度が高く、金融機関や取引先からの信用を得やすい傾向があります株式会社と同じ法人格を持ちますが、認知度は株式会社にやや劣ります
出資者・役員の設計株主総会・取締役など、機関設計が必要です出資者(社員)自身が経営を行う、シンプルな設計です
向いているケース対外的な信用を重視する事業、将来の増資を見据える場合設立費用を抑えたい場合、小規模・少人数で機動的に運営したい場合

合同会社の設立費用や手続きの詳細は、合同会社の設立手続きのページもご覧ください。

株式会社設立は誰に相談すべき?司法書士・行政書士・税理士の違い

会社設立を考え始めると、「司法書士」「行政書士」「税理士」「商工会議所」「法務局」など、似たような専門家・窓口が複数出てきて、どこに相談すればよいか迷う方が少なくありません。それぞれ得意分野が異なるため、まずは役割を整理します。

相談先主な役割会社設立での関わり
司法書士登記の専門家定款作成のサポートから、法務局への設立登記の申請代理まで対応します。会社設立登記は司法書士の主要な専門業務です
行政書士許認可の専門家建設業・古物商・宅建業などの許認可申請、在留資格に関する手続きに対応します。登記申請の代理はできません
税理士税務・会計の専門家設立後の税務署への届出、決算・申告、節税の相談に対応します
商工会議所・自治体創業支援の窓口創業に関する相談、融資制度の紹介、セミナーの開催などを行います
法務局登記を管轄する行政機関登記申請の受付・審査を行いますが、個別の書類作成代理や事業設計の相談窓口ではありません

神戸リーガルパートナーズには司法書士と行政書士が在籍しているため、設立登記と、建設業・宅建業・古物商などの許認可申請をあわせてご相談いただけます。税務・会計については、必要に応じて提携する税理士をご紹介することも可能です。

自分で株式会社を設立できる?司法書士に相談した方がよいのはどんな場合?

結論として、株式会社の設立はご自身で行うこともできます。定款の作成から登記申請まで、法律上は発起人自身が手続きすることが可能です。ただし、状況によっては司法書士に依頼した方がスムーズに進むケースがあります。

自分で進めやすいケース
  • 発起人・取締役が1人で、会社の構成がシンプルな場合
  • 設立を急いでおらず、書類作成や法務局とのやり取りに時間をかけられる場合
  • 設立後に許認可が必要な事業を行う予定がない場合
  • 外国人・外国会社が発起人や役員に関わらない場合
司法書士に相談した方がよいケース
  • 設立を急いでいる、または確実に登記を完了させたい場合
  • 発起人・株主・役員が複数いて、定款や機関設計を相談しながら決めたい場合
  • 建設業・宅建業・古物商などの許認可が必要な事業を予定している場合
  • 外国人・外国会社が発起人や役員に関わる場合
  • 設立後の変更登記や許認可申請まで見据えて相談したい場合

ご自身で手続きを進める場合でも、書類に不備があると法務局から補正の指示を受け、登記完了までの期間が延びてしまうことがあります。判断に迷う点があれば、手続きを始める前の段階でご相談いただくことも可能です。

神戸で株式会社設立する前に確認したい創業支援

神戸市には、これから創業する方が利用できる支援制度があります。会社を設立してからでは対象外になるものもあるため、設立前に確認しておくことが大切です。

特定創業支援等事業(登録免許税の軽減)

神戸市が指定する創業支援を一定要件(1か月以上・4回以上、経営・財務・人材育成・販路開拓に関する内容の受講など)で受け、証明書の交付を受けると、会社設立時の登録免許税が軽減されます。株式会社の場合、最低15万円の登録免許税が7.5万円になります。証明書は、こうべ産業・就労支援財団への申請後、神戸市が交付します(手数料無料、交付まで3週間ほど)。すでに会社を設立した方は対象外となるため、設立前に確認する必要があります。

神戸市の創業相談・融資制度

神戸市・こうべ産業・就労支援財団では、創業前後の個別相談やセミナーを行っています。また「こうべ創業支援貸付」など、神戸市独自の融資制度もあります(信用保証料を神戸市が全額負担、営業開始後5年未満の小規模企業者が対象など)。

これらの制度は要件や受付状況が変わることがあります。利用を検討される際は、神戸市の最新の公式情報をご確認ください。

外国人・外国会社が関わる株式会社設立

外国人や外国会社が発起人・株主・役員として関わる場合でも、株式会社の設立登記自体は日本人のみで設立する場合と大きくは変わりません。ただし、会社設立登記の手続きと、外国人が日本で働くための在留資格は別の制度です。会社を設立すれば自動的に日本で働ける在留資格が得られるわけではない点に注意が必要です。

外国人ご本人が日本で会社を経営する場合、在留資格「経営・管理」の取得・更新を見据えることが一般的です。この在留資格の基準は2025年10月16日に改正されており、常勤職員1人以上の雇用、資本金・出資総額3,000万円以上、日本語能力(CEFR B2相当以上)、経営・管理に関する学位または3年以上の実務経験、事業計画書の確認などが新たな基準となっています(経過措置は2028年10月16日まで)。

また、発起人・役員に海外在住者や外国籍の方が含まれる場合、印鑑証明書に代わる在外公館での証明や外国公証人の証明が必要になるなど、通常とは異なる書類対応が必要になることがあります。

外国人・外国会社が関わる会社設立について、詳しくは以下のページもご覧ください。

株式会社設立後に必要な手続き

会社の設立登記が完了しても、それで手続きが終わるわけではありません。設立後にも、税務署や年金事務所への届出など、対応が必要な手続きがあります。

届出・手続き内容
税務署法人設立届出書、青色申告承認申請書などの提出。提出期限が定められています
都道府県税事務所・市区町村法人設立に関する届出(法人住民税・法人事業税に関するもの)
年金事務所健康保険・厚生年金保険の新規適用届。役員1人のみの会社でも、原則として社会保険への加入が必要です
金融機関法人名義の銀行口座の開設。登記事項証明書や印鑑証明書などが必要です
許認可窓口建設業・宅建業・古物商など、事業に応じた許認可の申請

税務署への届出や税務上の取り扱いは税理士、社会保険の手続きは社会保険労務士がそれぞれ専門領域となります。当事務所では、必要に応じて提携する税理士・社会保険労務士をご紹介することも可能です。許認可については、行政書士業務として当事務所でもご相談を承っております。

よくある質問

Q
株式会社設立は誰に相談すればよいですか?
A

登記そのものは司法書士、許認可は行政書士、税務は税理士が専門です。神戸リーガルパートナーズは司法書士と行政書士が在籍しているため、登記と許認可をあわせてご相談いただけます。

Q
株式会社設立を司法書士に依頼すると費用はいくらですか?
A

司法書士報酬の目安は132,000円(税込)〜です。登録免許税や定款認証手数料などの実費とあわせた総額は、31万円台〜が目安になります。

Q
株式会社設立は自分でできますか?
A

自分で設立する方もいらっしゃいます。ただし発起人・役員が複数いる場合や、許認可・外国人・外国会社が関わる場合、設立を急ぐ場合は、司法書士に相談した方がスムーズです。

Q
株式会社設立に必要な資本金はいくらですか?
A

1円から設立できます。ただし資本金額は金融機関からの信用や登録免許税の金額に影響するため、事業計画に応じて検討することをおすすめします。

Q
株式会社は1人でも設立できますか?
A

できます。発起人・取締役が1名のみでも株式会社を設立できます。

Q
株式会社設立にはどれくらいの期間がかかりますか?
A

相談から登記完了まで、通常2〜4週間程度が目安です。発起人・役員が複数いる場合や、外国人・外国会社が関わる場合は、書類のやり取りに時間がかかり、より長くなることがあります。

Q
株式会社と合同会社のどちらにすべきですか?
A

対外的な信用度を重視する場合は株式会社、設立費用を抑えたい場合は合同会社が選ばれる傾向にあります。合同会社の設立手続きもあわせてご確認ください。

Q
定款認証は必ず必要ですか?
A

株式会社の場合は必要です(合同会社は定款認証が不要です)。認証手数料は資本金額に応じて3万円〜5万円です。

Q
会社設立後に税務署への届出は必要ですか?
A

必要です。法人設立届出書や青色申告承認申請書など、期限が定められた届出があります。詳細は税理士にご確認ください。

Q
外国人でも株式会社を設立できますか?
A

会社設立自体は可能です。ただし、日本で経営に携わるための在留資格「経営・管理」とは別の制度のため、設立を機に在留資格を検討する場合は個別にご相談ください。

Q
建設業や宅建業をする場合、会社設立前に相談した方がよいですか?
A

おすすめします。事業目的の記載内容が、後の許認可申請の可否に関わることがあるためです。

Q
法務局で株式会社設立の相談はできますか?
A

法務局は登記申請の受付・審査を行う窓口であり、個別の書類作成代理や事業設計の相談窓口ではありません。

株式会社設立のご相談はお気軽に

株式会社設立でまず決めることから、費用、必要書類、誰に相談すべきかまで、このページでご紹介しました。実際に手続きを進める中で迷う点が出てきた場合や、許認可・外国人・外国会社が関わる設立をご検討の場合は、お気軽にご相談ください。遠方の方や外出が難しい方には、オンライン相談(ビデオ通話)にも対応しています。